リリーベールの窓から

「感謝の心」の3つのレベル

 だれかに何かしてもらったら,感謝の心,つまり「ありがとう」と心をこめて言えますか。
これは小学3年生までにはきちんとできるようにしたいですね。
いわば「感謝の心」を培う第一段階。レベル1です。
 小学校6年生までには次の「感謝の心」レベル2を理解させたいと思っています。
それは,「あって当然と思っている事柄に対する感謝の心」です。
あって当然と思うもの・・・例えば,朝ご飯や水や衣服や・・・身の回りに当たり前のようにあるものです。
どんなものでも誰かの手を煩わせて作っていただき,その恩恵を受けて生きています。
自分で一から作り出したものは・・・無いですね。
あって当然と思うものに対して,きちんと感謝の心を抱くそんな子ども達を育てていきたいです。
もちろん,父母に対する感謝の心も同様です。
 さらにレベル3は・・・と言うと,これは大人でもとても難しいのですが,
「自分に降りかかる困難や災難についても感謝する心」を持つということです。
自分に降りかかった災難に「ありがとう」なんてなかなか言う気持ちになれないと思うのですが,
災難や困難に立ち向かった人は,苦しさや痛みを理解することができるようになります。
相手の気持ちを思いやる優しく強い人になれるのです。
 あるところでは(当校ではありません),得点の悪いテストを返されたら,先生に「ありがとうございます」と言って受け取るそうです。不思議な光景ですけれど,間違いを直すことでより理解を深められる,学ぶ事ができるという事を理解した生徒達(高校生)は間違いを恐れず,自らステップアップできる好機が得られたと理解し,感謝の気持ちでありがとうというのです。
 ものは考え方次第です。どんな困難に出会おうとも,強い心で立ち向かえる,そんな子ども達になってもらいたいと考えています。